この度、太平洋協力機構が特定非営利法人として東京都より正式に承認されたことを慶賀とします。
これまで、日本・ソロモン友好協会会長として、協会が創立された2005年以来ソロモンとの友好関係増進を図って参りましたが、今度は、本協力機構を通じ、ソロモン諸島のみならず、歴史的にも日本との関わりあいの深い太平洋島嶼国の国々と広く友好関係増進を図っていけることは私の欣快とするところです。
私と太平洋との関わりあいは、ソロモン諸島が最初ですが、私の思い出としては、同国のベララベラ島に日本の生存兵がいるのではと言う情報に基づき、初めてソロモン諸島に飛び、その捜索に行った際に親しくなった島民の要望もこれあり、教会に鐘を寄贈したことからソロモンとの縁が深まり、最近では、日米戦を通じて亡くなった多くの英霊の御霊を安んじるべく「平和の鐘」を日本に取り因縁が深いソロモン諸島の国際空港に建立、更に、何回かソロモン諸島を友好訪問し、総督、歴代首相等政府関係者、あるいは学校訪問等を通じ学校の生徒やソロモン諸島国民との交流を図って参りました。
この度、新たに出来た本機構の目的実現のための協力事業を通じ、多くの島嶼国との理解と交流が深まり、日本と島嶼国との絆を一層強める懸け橋としての役割が果たされるのであれば、私の望外の喜びとするところです。
私が、特に望むことは、21世紀の世代を背負う大きな責任を有する島嶼国の若者と日本の若者との間の相互交流を通じ、しっかり手を結び合い「自由で開かれた太平洋」の平和を守り、太平洋に繁栄がもたらされることです。そのための努力を彼等若者に一層臨むと共に期待して止みません。
令和3年2月
井上 一成(元郵政大臣)