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ソロモン事情に関する講演会ーマライタ州元知事ー

 

10月6日、インド太平洋研究会代表早川理恵子氏の招聘で来日した、親台湾派のソロモン諸島のマライタ島元州知事ダニエル・スイダニ氏と政策アドバイザーのセルサス・タリフィル氏両名の講演会が、第2議員会館にて行われところ、POCOも本件に多大の関心を有し、髙濵理事長、田中理事、井原理事、髙橋理事の4名が参加し、ソロモンの生々しい現状を知る機会となり、かつ、当事者と意見交換を行う機会となりました。以下講演の内容を論点毎に紹介します。

1、ソガバレ・ソロモン首相の国連総会での一般討論において福島県の原子力発電所処理水に対する批判;

まず、ソガバレ首相は中国のpuppetであり、同首相の中国への傾斜は、自分の利益を得るためであり、今次国連での日本批判は、中国の意向を受けたもので演説文案は中国が起案しており、ソロモン島民一般の意見ではない。ソガバレは国内において木材、鉱山分野の利権を持っており、これに中国から支援を受けている。

2、先の大戦におけるガダルカナルでの戦いがソロモンにもたらした意義;

80年前のソロモンは英国の統治下にあったが、日米のあの戦いにより、ソロモンは初めて世界的事件に巻き込まれた。同時にソロモンの自主独立に目覚める動機付けを与えてくれた。特に米軍の中に黒人兵がおり果敢に日本軍と戦っていたことに強烈な印象を受け、マライタの伝統文化を守りながらも、自分で立つ、即ち、自治意識を惹起させてくれた。この戦により、ソロモンは、ソロモンの本来的利益のために誰とどこの国と組むべきかという問題意識を芽生えさせてくれた。そして戦後、ソロモンの議員の中には、日本は人を尊敬する国民であり、もし、あの戦いで日本が勝利していたらまた違った形でのソロモンの発展があったろうと述べていることを紹介した。

3、民族的紛争

1998年から2000年におきたガダルカナルとマライタ間の民族紛争はソロモンの構造的問題であり、偶発的に起きた。マライタ人は勤勉であり、ガダルカナルの指導者とは違う事を知って貰いたい。マライタを知らずしてソロモンは語れない。

4、中国との安保協定

この協定はソロモンと中国の間で秘密理に結ばれたことは周知の事実である。これはソロモンの指導者の資質の問題であり、欠陥があると言わざるを得ないが、問題はソガバレ首相自身の利益とソロモンに住む中国人の利益のために結ばれたものであるということである。

現在、ソロモンに対する外部勢力の脅威は無いが、中国とこの協定を結んだことがソロモンを取りまく環境を最悪の状況にしつつある。米国の外交官が、ソロモンに本物の武器の輸入が行われていると述べているが由々しき問題である。

5、日本医対する期待

日本からの投資(ビジネス投資)を期待したい。特にマライタのBINA港開発の一環としてマグロ加工プロジェクトに日本の強力を期待したい。
日本ハウスを作り文化交流を進めたい。

6、今後の課題

2024年の選挙を通じ、現ソロモン政権を終わらせたい。来年4月17日の選挙で自分等は新党(you
and me 党)を立ち上げる。
ソロモンにおける地方分権の確立を目指す
人と人の繋がりを強化し、NGO等の活動を奨励して行く。

7、質疑応答

1)ソロモン島民のソガバレ支持率如何;島民の80%はソガバレ不支持である、

2)国会議員の支持率如何;50名の議員の内、38名が中国から金銭を受け取っており、中國からは日本円にして約10億円の金が動いている。

8、かってノロに日本の大洋漁業が稼働していたが民族紛争勃発と共に撤退したが、マライタのBINAマグロ加工プロジェクトとの関係如何:ノロから大洋漁業が去った後、現在はスペインの会社が運営しており、BINAはノロとは違った形になる。

9、ソロモンのメデイアに対する中国の関与;ソロモンの主要紙ソロモンスターは中国がコントロールしている。同社の中心人物ササコは完全に中国に取り込まれて入る。

10、ソガバレ首相の気質如何;独裁主義に共感している。

11、(最後に)ソロモン側の講演者から日本側への質問;日本は何故、中國にハッキリ物を言わないのか。(了)

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